山村洋装では、お客様一人ひとりに合わせた服づくりを行っています。
同じデザインを見て「素敵だな」と感じる人でも、心地よいと感じる着心地や似合うと感じるバランスは少しずつ違います。少し身体に沿った服の方が安心できる人もいれば、ゆったりとした服の方が自分らしく感じられる人もいます。直線的なラインが似合う人もいれば、やわらかな曲線を生かした方が魅力的に見える人もいます。
でも、そのような違いは採寸の数字だけでは分かりません。
服をつくるためには、身体の寸法だけではなく、その人がどのような暮らしをしていて、どのような価値観を持ち、どのような自分でありたいと思っているのかを知ることも大切だと考えています。
人の個性は、目立つ特徴だけでできているわけではありません。一見すると気付かないような小さな違いの積み重ねが、その人らしさを形づくっています。そして、その小さな違いに目を向けることによって、その人のための服が少しずつ見えてきます。
流行は時代とともに移り変わります。でも、本当にその人に合った服は、それほど大きく変わるものではないように思います。
山村洋装が目指しているのは、流行を追いかけるための服ではなく、その人の暮らしに寄り添い、長く着続けることのできる服です。服を通して、その人らしさを静かに形にしていきたいと考えています。